​「虹の動物園」

Niji$uke

画家

初めて彼の作品を見た時。

その世界に吸い込まれるような感覚に陥った。

一度見たら忘れない。印象的な色使いをして様々な表情の動物を描く「Niji$uke」さん。

印象深い動物たちの絵を描くNiji$ukeさんにインタビューをさせていただきました。

感情の写し鏡

Niji$ukeさんの絵は独特の表情をする動物。配色。なんといってもそれが持ち味だ。

このような絵を描くに当たってのキッカケを聞いた。

 

ー今のような動物の絵を描くきっかけを教えてください。

Niji$uke(以下:虹):自分が方向を模索中の時期に出会った作家さんで、すごいカラフルな絵を書く人がいて影響を受けたんです。何かをそういう風にカラフルに描きたいなって思ったときに動物が浮かびました。

もちろん動物の顔アップの表情も好きなんですけど、ポージングしたときの体のラインなんかがすごいきれいだなって。

 

ーNiji$ukeさんの作品には動物なのにしっかりと表情がある気がします。どんなモチーフと言いますか、気持ちで描いているんですか?

虹:動物は「生き物」で、人間も同じ「生き物」じゃないですか。

でも正直動物が何を考えているかわからない。

それでいて生き物なんで、動物にも感情はあったりすると思うんです。

僕ら人間は動物を客観的に見てる存在なので、嬉しそうとか悲しそうな顔してるとかって本来わからないはずじゃないかと思うんです。

だからその動物の表情や感情というのは実は人の主観的な部分が大きいと思うんですよ。

客観的な立場にいるのに、人の主観的な想いが1番強いっていうのがモチーフなんじゃないかな。

表情っていうと、もしかしたら描いていて自分の感情とそのときの気分とかがリンクしていることもあるかもしれないです。

それなりに資料だったりラフ案に対して忠実に描いているつもりなんですけどね。(笑)

見ている人のそのときの感情とかで見え方が変わるのかなって。

自分の絵って動物が多いですけど、その動物にない色とかもよく使っていています。

寒色だったり暖色だったりって見てもらう人によって目に合う色が違うと思うんですよね。個々に好き色があって。この青がいいね。とかこの黄色の使い方がいいね。とかもありますし。

そのときに目に付く色で総合的な絵の雰囲気って人によって違うような気がしています。

だからその人が僕の絵を見た時に悲しそうに見えるんだったら、もしかしたら落ち込んでいるのかもしれませんし。

ーなんか、言われてみれば、全く初めて見た時と印象が変わってきたような・・・。

虹:本当は内面的な部分ではもっとコンセプトはあるんですけど、言っちゃうとそういうふうにしか見えなくなるんで。

僕から「こいつはなんか寂しい動物なんです」って言ったらそうしか見えなくなるじゃないですか。(笑)

10年目の顔

私がNiji$ukeさんの絵を初めて見たのは国内最大級のアートイベント「デザインフェスタ」だった。

異彩を放つその絵に思わず足を止めたのを覚えている。

ーいつからデザフェス(デザインフェスタ)には出展していたんですか?

虹:デザフェスだけでいうとすごい長いです。初めて出たイベントがデザフェスだったと思うんですけど、大学2年生のときからだったので、かれこれ10年とかですかね。

 今は4ブースくらい借りてやっているんですよ。はじめのころはMブース1個(畳2畳分)くらいで、壁に絵だけ貼って、床にブルーシートみたいなものを敷いて、ポストカードをお皿立てに立てて座ってるだけでした。(笑)

そんなスタイルでやっていたので、ほとんどお客さんは素通りですよね。(笑)

友達とノリで1回でてみようみたいな感じで出展していたので「1日目どうだった?ヤバイね」みたいな話になって、次回からはやめる?みたいな話してました。

でも2日目で絵が売れて、それが今で言うと安めの金額設定だったんですけど、はじめてのやつに数万払ってくれたんですよね。

だからそこで調子乗って次回も出展ってことになりましたね。(笑)

ー他のアートイベントでライブペインティングしていたのも見ました。

 

虹:まあ、あっちのほうが喜ばれるかなと思って。

 

ー1個の絵を仕上げるのに、ライブペインティングはどのくらいの時間がかかるんですか?

虹:本当だったら3・4時間がイベントとかではベストですよね。

その時間で描けって言われたら描く感じで、いつまででも描いていいんだったら5日とかほしいですね。(笑)

でもライブペイントは難しいですね。最近ライブペイントもイベントの度にやったりしているんですけど、やっぱパフォーマンスなんで見せ方とかがすごい大切で。

そこらへんは全然できてないですね。上手い人はほんとにどんどん絵が変わっていって最終的に最初に描いていた絵と全然違った絵になってクオリティ高く完成みたいなのが楽しいですよね。

ー今の活動で大切にしていることはありますか?

虹:今はなんとか絵だけで生計を立てられています。

服買うにもご飯買うにも家賃払うにしても、それのおかげで回っているっていうのがあって。

誰かから問い合わせとか連絡がくるっていうのは、いい内容でも悪い内容でもその絵を認めてくださった方の反応っていうことだと思うので。たとえばもし悪口言われたとしてもそれは絵をみてくださった人の反応なので、なんか言われたり、なにか聞けたりするだけでもありがたいですかね。

ーずばり!自分の絵はここが1番良いみたいなのってありますか?推しのポイントというか。

N:どうでしょうね。(笑)

推しとゆうかここが1番とかは思ってないですけど、今は油絵とか、動物の絵のモチーフをやっている作家さんってすごく多いと思います。

でも動物で同じポーズで同じ構図で描いても、配色でNiji$ukeってわかってほしいなって思っています。配色っていう部分を自分の代名詞って言われたら嬉しいですかね。

Niji$ukeさんに好きな言葉を聞いた。

 

「自他共栄」

自分は子供の頃柔道やっていたんですよ。その時よく復唱させられていた文言です。

簡単に言うとライバルとか仲間も含めみんなでレベル上げていければいいねって意味らしいですけど。大人になってやっとその意味を理解し始めて、いいなって思うようになりました。

ー世の中には夢を追いかけてる人がたくさんいると思うんですよ。

そういう人に向けて何かアドバイスってありますか?

虹:これはね、家で1時間悩みましたね。(笑)

自分が言える立場じゃないんですけど。なにかで成功したいって思ってると思うんですけど。

成功の定義も人それぞれありますが、自分は絵なり音楽なり、そういう表現クリエイティブに対しての「クオリティ」ってものとそれをどう思って作ってるかって言う作家側の「思想」

公に立つ人や営業してくれる人の「人柄」「そのものの知名度」「業界的評価」

あと「運」が必要なんじゃないかなって思っています。

その6個のうちに自分が今、何を大切にしてやってるかっていうのを考えて取り組むことですかね。

ボイトレだったりとかデッサンの練習だったり。何かしら活動してるときに「これはその6個の中のどれのステータスをあげてるんだろうな」って、要所要所で自分で考えて意識するのが大事なんじゃないだろうかって思ってます。

 

 

 

「まだまだ自分のビジョンを理想通りに書けていない」まだまだ向上心を持ってさらなる進化を目指すNiji$ukeさん。

彼が虹のような色彩で描く動物たち。それに息を吹き込む受け手側。

あなたもこの不思議な動物園に一度足を運んでみませんか?

(2016.6 都内某所)

取材・ライター 鈴木隆太

アーティスト

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