『黒いルパン三世』

ラッパー 片倉 林太郎

少年時代「Dragon Ash」「EMINEM」といった国内外の様々なアーティストから影響を受けた片倉さん。彼のラップは変化を続けている。そのとき最も影響を受けたものによって変わる。

彼は以前ヒップホップの根源となる文化を吸収するために単身でNYへと渡った。そこで彼の音楽に大きな影響を与える出来事があったのだという。

NYのハーレム地区。言わずと知れた黒人の街だ。そこにヒップホップのルーツ。『黒人音楽文化』があった。平日は毎日街に出て英語力0で行けるとこに行く。夜には本場のブルースやジャズをバーでを聞く。休日には街の教会へ行きゴスペルを聞くという生活を送っていた。黒人文化に触れた彼はこう言った。

片倉 『ヒップホップ』は単にラップミュージックのことを指すのではなく、『文化』そのものを指すものなんです。ニューヨークのハーレムでは黒人の人達の挨拶や暮らし方、陽気でフランクな性格、夜には危なそうな人がいたり。ヒップホップ(黒人文化)を肌で感じられた気がします。

僕は『ゴスペル』は音楽のジャンルだと思っていました。多分そう理解してる人が多いと思います。『ゴスペル』もヒップホップと同じ『文化』だということがわかりました。

 

 

黒人が集まる教会に礼拝から参加できたのも、ハーレムでしか経験できないことでした。神父さんが話していると、礼拝客も「yes」などと反応して即興でコール&レスポンスが始まる。神父さんが段々と熱くなってくると(長い人は1時間くらい話してる)ラップのような口調に変わっていく。

 

 

それを見た時に「そうか! こういう所からラップが生まれたのか!」と感じたんですよ。そこにオルガンやドラムが入ってきて、気づいたら音楽になっている。泣く人や立ち上がる人がいる。

 

 

 

忌野清志郎の「イェーイ! って言えぇ!」を連想させる「SAY!!YEAH!!!!!!!!!!!!」みたいな雰囲気のコール&レスポンスに変わって、最後には神父さんも歌っちゃったり。ゴスペルもヒップホップのルーツのひとつなんだと生身で体験してわかったことでしたね。

 

彼はラップの中に『黒い』というフレーズをよく使っている。多くの人は『差別用語』と認識をするかもしれない。しかし彼の使う『黒い』は全く別の意味を表している。

 

片倉 俺は黒人音楽や文化に対して『リスペクト』の意味をもって『黒い』という言葉を使っているんだよ。黒人がカッコイイと思ったわけじゃない。大事なのはそこのもっと根太い部分にある『渋さ』なんだと思う。名古屋で開催されている『橋の下世界音楽祭』そこで見た『和太鼓』や『サンバ』や『沖縄民謡』も全部『黒い』んだよね。

人の『ルーツ』の部分が俺の言いたい渋さであり、『黒い』ってことなんだよね。今後そうゆう渋さを出せる人になりたいな。

現在『Ganger』というユニットを組んで活動をしている。『Ganger』として初となる自主制作アルバムを作成し、毎回ライブの時に販売している。そんな彼らの長所を盛り込んだアルバム。彼が言いたい『黒さ』が覗けるアルバムとなっている。

そして魅力はなんといってもライブにある。彼のライブはショーに近い。エンターテイナーとしての才能を発揮している。「ラッパー界にいない人物になりたい」「りんたろうのライブは毎回驚きがあるから行きたいと思わせたい」と言う。

以前ライブでは彼自身が『死ぬ』演出をした。最後の曲の最後の小節を歌い始めた辺りで銃声が鳴り撃たれて死んでしまい、ライブが終わる。という演出だ。このようなエンターテイメントを毎回仕掛けてくる。彼のエンターテイメントの根源には昔から好きだったという『ルパン三世』があった。

 

片倉 求めているエンターテイメントが『ルパン三世』には詰まっているんです。30分の中で完結させるストーリーの起承転結はライブにも必要だし。ルパンの普段ふざけていているのに、たまにカッコイイこと言うあのギャップとか。そうゆうのはライブでの緩急に使えるしね。

彼に好きな言葉を聞くと、少し考えてこんな言葉が出てきた。

『Roots』

追求し続けても終わりのない。ずっと探すもの。

 

 

彼はNYで『Roots』に会った。NYの街で行われたハロウィンパレード。そこにいたのは「ウーピー・ゴールドバーグ」だ。幼少期「天使にラブソングを2」を見てヒップホップを知った片倉さん。ヒップホップに入ったきっかけを与えてくれた彼女に奇しくもNYでのヒップホップ修行最終日に遭遇する。その運命の巡り合わせは彼に『Roots』を感じさせたという。

 

 

日々進化を続けるエンターテイナー片倉 林太郎。次のステージになに仕掛けるのだろう。そのステージに立った時。自らの『黒さ』で観客のハートを奪っていくのだろう。

(2015.7.4都内某所にて)

取材・ライター:鈴木 隆太

2016.11.10 改編

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